たかおか共創ビジネス研究所第3期
高岡市/富山大学

事業レポートReport

たかおか共創ビジネス研究所 3日目第5・6限講義&討議

2016年7月22日
基礎講義 地域づくり最前線①
日時:平成28年7月22日(金)15:00〜18:00
会場:富山大学高岡キャンパスA棟2階大会議室

たかおか共創ビジネス研究所の3日目が開講。基礎講義として,活性化に成功した商店街の事例や地域協働型のまちづくりによる市民交流施設の事例を検証。各地の事例からのケーススタディとして地域づくりの考え方の変化や地域再生の実践に向け,地域企業・住民,企業は何を考えるべきかを探った。

たかおか共創ビジネス研究所 3日目第5・6限講義&討議

第5限

基礎講義
地域再生論・地域活性化論  最近の気になるまちづくり
講師 :富山大学地域連携推進機構教授(副機構長/地域連携戦略室長)
 大学院芸術文化学研究科  専任教員
 経済学部,芸術文化学部  兼担教員 金岡省吾氏

日本の地域づくり・国土計画は,全国総合開発計画に基づく国主導の国土の均衡ある発展を目標に進められてきたが、環境や価値観の変化に伴い,国土形成計画による新たな地域づくりへとコンセプトが変化したことを説明。人口減少がもたらす地域への影響として限界集落や消滅市町村などの問題や過疎地ばかりでなく中心都市でも同様な課題が生じ,市場原理でできないことをどうやってやるのかが課題となり,従来とは異なる方法での地域活性化の必要が求められるようになった。今まで公共でやって来たことを住民主体でやっていく新しい公共の形が登場し,行政からでなく住民自らが発案していく形に変わったと話し,事例として,親が協働で運営する幼児教育・保育システムを構築した北海道恵那市の「恵庭型プレイセンター」や過疎交通を公共交通でひとつにした石川県珠洲市の事例,和歌山県田辺市の世界的観光地での外国人向けエリアツーリズムエージェンシーの事例,広島県安芸高田市の川根振興協議会の過疎地での地域経営の事例を紹介し,地域の経済を循環させることの必要性を講じ,地域の課題を解決するソーシャルビジネス・地域ビジネスによる地域運営の可能性について説明。また,国土交通省の地域づくり活動支援体制整備事業や国土地域の担い手づくり,未来型小さな拠点の形成についてや,日本版CCRC構想の基本コンセプト案についても説明した。

高岡市の地域課題でもある中心商店街活性化を考えるケーススタディとして, 自ら考え動く身の丈イベントで地域とネットワークをつくり活性化した常陸太田市鯨ケ丘商店街の事例を紹介。手間をかけるがお金をかけない手づくりイベント,商店街応援団『鯨ケ丘倶楽部』結成や商店主の意識の変化を説明。また,イベントでの賑わいから脱却し,行政に頼らず自ら考えてつくり活性化した佐久市岩村田本町商店街振興組合の事例をあげ,アンケート実施によりニーズを顧客に聞くことを実施したこと,後継者養成に商人塾や勉強会を開催していること等の取り組みをあげ,アンケートデータ重視を徹底し業展開に活用し,自ら創り,経営するマネージメント意識についてや,自ら発案して行政に頼らない組織づくり等について説明した。富山大学が携わった事例として富山市新富町の事例も紹介。萌芽的な取組から駅前イベントの変化や懇談会を重ね事例などを勉強することで意識変化がおこり,自らがまちづくりを提案して行動していったことで富山駅前周辺へ意識変化が伝播したこと,仲間づくりや支援者の輪が拡大したことを紹介した。

また,旧来型から脱却して再価値化した地域活性の事例として,塩尻市市民交流センターの事例をげ,講演会や市民ワークショップを重ね,市民協働で子育て支援と図書館を合築した市民交流施設を建設・運営している状況と周辺地域への経済的影響について紹介。鳥取県立図書館のビジネス支援サービスの事例もあげ,公共施設の在り方を見直し価値を変えることで地域活性へ繋げることができ,ヒントは地域課題の中にあると話した。

第6限

座談会/質疑応答&ディスカッション
地域再生論・地域活性化論  最近の気になるまちづくり
テーマ :商店街の活性化にどう関われる?考えている提案を即実行できる?
論点1 :商店街はなぜ疲弊?活性化の切り口は?本業は活用可?
論点2 :地域が活性化する状態とは?

本日の講義についての質疑応答と研究員間でディスカッションがおこなわれた。高岡市の中心商店街の状況や高岡大仏周辺と坂下町通り,山町筋,末広町通りの現状や課題についての討議や地域の課題でもある高齢化社会における役割についてや交流コミュニティについてなど様々な切り口でフリーなディスカッションが行われ,高岡市の現在から将来への課題の解決へつながるヒントやビジネスで解決する可能性について研究員間での情報共有が図られた。